はじめに

初めて作る室内水槽。
何かオブジェを置きたい。流木とか。でも市販品は高い。近くに海も川もない。

よし、作ろう!

なんとなくのデザインを決める

設置予定の水槽は簡易のアクアポニックスにするので、上から循環した水が落ちてきます。なので、水が落ちたときに水滴が飛び散らないようにするための機能をオブジェにもたせます。
あとはエビとダルマメダカとミジンコを入れる予定なので、隠れ家になるような構造もほしい。
あと、水草も入れるからなんか苔むした感じで草に埋もれさせたいし、流木を入れないけど流木っぽくしたい。

そんな感じでレイアウトを考えて、下の絵のようにしようかなと布団に寝転びながら絵を描いて決めました。
緑の点々は水草を生やす予定。

ベースを固定する

今回のオブジェ政策では、基本的に100円均一で買えるものをベースに作っていきます。
まず、下に敷いてるのは園芸用の鉢底ネット。これ3枚で100円です。

そこに100円均一のアクアリウムコーナーに売ってた素焼きの隠れ家を配置。家にあったシリコンシーラントでくっつけます。
このとき、防カビ剤入りのシリコンは使用しないように。
あとシリコンがくっつかないように塗装用の養生ビニールを敷いてます。

ダンボールで水槽の角を再現。
シリコンは素手で触ると取りにくいです。

素焼きのオブジェが固定できたら針金でなんとなくの骨組みを作ります。
できればガッチリ固定したいけど、面倒なのでグラグラしててもいいことにしました。
黒い針金はうちにたくさんあった被覆された針金で電設とかで使ったりするやつで、バインド線といいます。柔らかくて扱いやすいです。

なかなか思う位置に針金が固定できない

肉付けする

次に肉付けをしていくんですが、ここで悩みました。

最初はアルミホイルを硬く巻きつけた上から麻紐を巻き、最後に被覆剤のモルタルを塗ろうと思ってたんですが・・・隙間なく麻紐を巻くのは無理だろうし、そうなるとアルミホイルにモルタルがくっつくのか微妙だし、どこかの隙間からアルミがイオン化して溶出するのもなんか嫌だなーと思ったわけです。

で、次に考えたのがふやかしたダンボール。
BBQ用の着火剤としてふやかしたダンボールをちくわ状に固め、そこに蝋を染み込ませたのをよく自作するので、その感じでできないかなーと試したんですが…ダンボール、固すぎ。
着火剤みたいな単純なものならいいんですけど、今回みたいな複雑な形で芯も細いものには無理でした。

ダンボールからの連想で次に試したのがティッシュ。これはいい感じに肉付けできました。やわからいし、濡らして巻きつけて乾けば硬くなるのはティッシュを入れたまま洗濯したポケットで実証済みです。

が…オブジェ全体をいい感じに肉付けするには結構な量のティッシュが必要で…なんかもったいない。
あ、そうだ、トイレットペーパーを使おう!!

ということで最終的にトイレットペーパーになりました。
水で簡単に崩れて絡まるし、柔らかくて扱いやすいです。

煙突みたいに立ってるパーツの横の穴は塞ぎました。
ここは落ちてきた水がこの筒に入り、横方向の流れに変えることでスムーズに水槽内を循環させる働きをします。たぶん。
なので余計な横穴はない方が良いのです。

外殻を作る

大体の形ができたので、薄めに作ったモルタルを染み込ませて固めます。
モルタルも100円均一で買えるんですね…。
もちろんホームセンターで大量に買うよりは割高だけど、こういうちょっと使うだけなら十分。袋を開けたら基本的に保存が難しくなるし。

植物を乗せるエリアを忘れてたので追加

で、できたのがこれ。
見た目は固そうだけど、紙に薄いモルタルを染み込ませただけなのでまだクレームブリュレの飴の部分くらいの固さしかないです。

ちなみに買った製品には「セメント」って書いてあったけど、砂が入ってるので「モルタル」です。たぶん「セメント」って書いた方が専門外の人にも伝わると思ったんだろうけど…セメントに砂を足したものがモルタル、砂利を足したものがコンクリートです。

ここにゆるめのモルタルを塗りたくって硬くします。ついでに黒っぽい見た目にするためにひと工夫。
以前モルタル用の着色料を買ったときにただの黒い染料の粉だったので、黒なら炭を混ぜればいいかなという単純な発想です。

ただ、実際にやってみたら炭だけだとあんまり黒くなった気がしなかったのでアクリル絵の具も少し追加することにしました。

乾くと白っぽい…
BBQ用に買った炭のクズ粉。
思ったより黒くならない
残った炭の粉をかけたら見た目汚くなった…

モルタルの材料の1つである消石灰(水酸化カルシウム)は強アルカリ性で、乾燥したからといってこのまま水槽に入れたら水槽内の生物が全滅します。
セメントやモルタルで池などを作る場合、アク抜きといって水を張ってから専用の薬剤を入れたり、藁を入れて1ヶ月以上放置して中和するそうです。

ただ、そんなに待てないので他の方法で強制的に中和します。

以前外水槽を作ったときに一部パーツをモルタルで作成したんですが、そのときに調べていく中でわかったのが

1、DIY規模でセメントを中和するには藁とかミョウバンとか「酸性の何かを入れる」みたいな情報がネットには多いが、実際はただ大気に晒しているだけで中和は進む。
2、大気晒しでアルカリ成分が溶出しなくなる原因は、空気中の「二酸化炭素」とセメント内の「水酸化カルシウム」が反応して「炭酸カルシウム」という安定した物質になるから。あと濡れてるより乾いてる方がこの炭酸化は進みやすい。

の2点です。
大気晒しは3日くらい放置してけば一応瀕死レベルでの害はなくなるとの情報もありましたが、瀕死じゃないだけじゃダメだし、無害化するにはどれくらい放置する必要があるのかわからないので…空気中に漂う二酸化炭素に期待するんじゃなく、強制的に二酸化炭素の中に放置してやろうと思いつきまして。

結果、炭酸水に一晩漬け込むことにしました。
炭酸水メーカー作っておいてよかった。

3リットルほどの強炭酸水。完全水没はしてません。
風で二酸化炭素が飛ばないように養生

一晩漬け込んだものが下の写真です。
取り出す前にコップに採った水にBTB溶液を入れてみましたが、黄色だったのでたぶん中和成功です。

あといい具合に表面の炭の粉が落ちてステキな雰囲気になりました。
黒モルタルを乗せ忘れた部分が少しあるんですが、そこと比較すると結構黒くなってるのがわかりやすいです。

おわりに

思い立ってから3日ほどで完成した今回の水槽オブジェですが、適当にやった割には結構いい感じにできたんじゃないかなーと思ってます。
これだけだとただ少し黒いモルタルですが、ここに水草を活着させたりして苔むした感じにすればさらに雰囲気が出るんじゃないかと思います。

しかも、自分の水槽の環境に合わせて機能もつけられるのでかなりおすすめです。(今回ので言えば、水流コントロール機能付き)

ただ、実は改善点もありまして…。
骨組みの針金をちゃんと固定していなかったのと、しょせん肉付けはトイレットペーパだったこともあって突起部分に手がぶつかったときにヒビが入ってぐらつくようになってしまいました。

これは、次回オブジェを作るときに要改善だなあ。