実験というより、考察。

そもそもビネガーイールって何?

ビネガーイールっていうのは俗称で、学術名とか調べても分からなかったんですよ。
調べても分からないくらいあやふやな存在なので、推測に推測をのっけた「こうじゃないか」っていう情報ばかり出回っていて、「本当にそうなの?」といろいろ自分で実験してみたのがこの一連の流れなわけです。

ただ、一応参考にした生き物がいまして。
九州大学附属図書館 のウェブサイトに掲載されていた Caenorhabditis elegans (ノラブディティス・エレガンス, C. elegans (シー・エレガンス)) というのを参考にして考えていました。

まあ線虫の情報で体長約1ミリってだけで最初はこれかなと考えていたんですが、いろいろ実験してみて思うのは、菌を食べているというのもおそらく一緒だし、増殖サイクルも近いと思うんですよ。

このモデル線虫(以降エレガンス)は生まれてから2~3日で脱皮を繰り返して成虫になり、寿命約2週間で生涯に200~300の卵を産み、過密状態になると耐性成虫になって活動が抑えられるとのことなんですが、
ビネガーイール(以降イール)は種水と養液を合わせると2週間弱ほどで菌膜を食べきるほどの量まで増殖するし、その後しばらくすると少しおとなしくなって菌膜がうっすら復活したりするし、ワサワサになるころには容器の底に澱がけっこうたまっているんですよね。

多分この澱は脱皮した外皮やライフサイクルを終えた個体だと思うわけです。
まあ自分のレシピの場合は酢酸菌や酵母菌も共生しているのでそっちから出てる澱も含まれてますけど。

だから、エレガンスとイールは全く同じとは言わないけど、かなり近い生態を持っているんじゃないかなーと思うわけです。

そしてこのエレガンス、なんと冷凍保存もできるんだとか…。
実験施設では液体窒素で瞬間冷凍だとか超低温保存だとかをしているだろうから過程では再現は不可能ですけど、せっかくだしイールも一般家庭用冷凍庫で保存できるか試してみようかな…。
もりもり増えちゃってるし…うん、やってみよう。