いろいろ進展ありつつも、文章にするの面倒で放置してた…
菌とイールを分離してみる
12個のカップがすべて酢酸菌に侵食されて膜張り状態になったため、めちゃくちゃ気分が萎えたわけですが…なんとか頑張ったら酢酸菌とイールを分けられないかな?という考えになり、酢酸菌のエサが無い状態を作れるか試してみました。
酢酸菌にやられた酢のにおいは好きじゃないので、なんとかしたいわけです。

膜が最後まで張らなかったG(アミノ酸パウダー)のカップから3滴ほど種水としてとり、右2本の試験官は浄水を、左1本の試験官は安いリンゴ酢で満たしてみました。
そもそもカップの方は純米酢で実験してたので、それもよくなかったのかな…ということで酢で満たした試験官は世にある情報通りのリンゴ酢を使ったら結果が変わるかもという期待を込めています。
あと、水を混ぜなくても培養できるかっていう確認もかねて。
翌日

水の方2本とも膜張ってる。
酢酸菌てアルコールとか食うんじゃないのかよ…
浄水の中の何食ってんだよ…
種3滴に入ってた有機物だけで元気もりもりですか。
ただ、酢の方は膜張ってないです。
酢の濃度がほぼ変更されていないからなのか、リンゴ酢だからなのか…
というわけで、次は液体濃度で幕の張り具合に差が出るかの実験をします。
5段階濃度別実験
実験開始時の写真は撮り忘れました。
この実験では5本の試験官を使い、それぞれに一番最初の種水(膜がっつり張ってる)から4CCずつ種水をいれ、そこに浄水とリンゴ酢を加えていきます。
リンゴ酢 | 浄水 | |
---|---|---|
A | 10cc | 0cc |
B | 7.5cc | 2.5cc |
C | 5cc | 5cc |
D | 2.5cc | 7.5cc |
E | 0cc | 10cc |
と、こんな具合です。
膜が張らない
すみませんここも写真撮ってない…。
5段階別濃度実験を開始して1週間ほど放置してたんですが、どうも全然膜が張らない。
濃度に関係なく、です。
この時、最初に適当にやった水100%と酢100に種水3滴の試験官もずっと放置してたのでそっちを確認してみました。

相変わらず酢100%の方は膜が張っておらず、水の方はばっちり膜に覆われています。
この時点ですでにこっちの試験管は2週間ほど経過しているのですが、膜があるからといって酸欠で死ぬということはなさそうです。
というよりも…
なんか、膜のある方のイール、増えてねぇ?
というか、膜が無い方のイールが増えるどころか減っている気がする。
・
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・
この5段階濃度実験を開始してから10日目、ついに試験官に変化が出ました。

酢25%の試験管だけ膜が張ってます。
ここで、蓋したまま放置している種水を確認します。

膜、消えてる。そして容器の中には気持ち悪いくらいのウヨウヨ動くホコリみたいな生き物。
ここで最初のころの画像を比較します。

……あっ。
ほぅ…
ふぅ~ん…
わかったかも。
経過と考察
- 酢の濃度が高いと、酢酸菌の膜は確認できない。
- 酢酸菌の膜があると、ビネガーイールは増える。
- ビネガーイールの数が飽和してくると、酢酸菌の膜が液表面から消える。
- 種水を多く使用した実験では、なかなか膜が張らない。
つまり…
ビネーガーイール、酢酸菌か酢酸菌が作る膜をエサにしてないか???
たぶん、酢の濃度自体はビネガーイールの生息環境的にはそれほど関係ない気がする。
要はエサになる菌が増えやすいかどうかなだけ。
リンゴを入れるといいとかいう巷の情報も、リンゴの糖分が発酵してアルコールになり、それを酢酸菌が食べて増えるからイールのエサが増えて結果的にイールが増えてるように見えるのでは…?
つまり、エサになる菌さえ増やせれば溶液はどうでもいいと言っても良いんではなかろうか。
当初は『酢なら腐らないしゾウリムシ培養時みたいな悪臭にさらされないからいいな~』とか思ってたものの、酢酸菌にやられた酢水のにおいが嫌いな自分にとっては別の道を模索できる可能性が出てきたのはありがたい。
溶液が腐敗せず、エサになる菌が増やせ、臭いもきつくなく、放置管理ができる条件…探したろうやないけっっっっっっ!!!
次のステップ
まず、酢酸菌を増やす条件としてアルコールがあるわけなので、アルコール添加と、アルコール生成菌との組み合わせを試す。
そのほかには、そもそも酢酸菌じゃない菌でもエサにできるのかも試す。
というわけで、
- 酢水+残り物のビール数滴
- 浄水+残り物のビール数滴
- 浄水+イースト菌+砂糖
- 浄水+納豆菌+タンパク質
のパターンで次は調べてみます。
酢水が減ってるのは、なるべくあの変質した酢の臭いをかがずに培養できるものが欲しいため…です。
コスト的にも酢を買うのってちょっと高いですしね。
そもそも溶液のphが水とほぼ変わらなければ、メダカにエサやりするときにも特に濾す必要もなく飼育水に投入できるし。
最初の3つはいろいろな方法で酢酸菌を手軽に低コストで増やせないかの実験で、4つ目はそもそも酢酸菌以外の菌でも増やせるかの確認です。
この実験をするためにほぼ水だけで培養していた試験管の中身を溶液ごと稚魚水槽にぶっこんできたんですが、その時に気づきました。
膜の張っていない濃い酢水はお酢のいい香りがするけど、膜の張ったほぼ水の溶液はあの嫌なにおいがする。
つまり、あの匂いは酢酸菌のにおいなわけだ…。
がぜん、納豆菌に頑張ってもらわなければ!!!
個人的に納豆菌にはものすごい可能性を感じているので、いい結果を期待しています。
がんばれ、納豆菌!!